(仮訳)米国テキサス州においてアメリカニレの生木樹皮に発生したMycenaViscipelles節樹皮生菌の1新種
Perry, BA. 2020. A new corticolous species of Mycena sect. Viscipelles (Basidiomycota: Agaricales) from the bark of a Living American elm tree in Texas, U.S.A. Journal of the Botanical Research Institute of Texas. Available at: https://journals.brit.org/jbrit/article/view/1000/978 [Accessed 1/6/2024] 【R3-11313】2024/1/6投稿

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3行まとめ

米国テキサス州においてアメリカニレの生木樹皮から湿室法で得られた菌を検討し、Mycena ulmiとして新種記載した。
子実体の発達様式を記録し、各発達段階を光学顕微鏡およびSEMで観察した。
形態形質から本種はViscipelles節に含まれ、分子系統解析では同節他種と異なる独自の系統を形成した。
U.S.A., Texas, Tarrant Co., Fort Worth Botanic Garden

(新種)

Mycena ulmi B.A. Perry & H.W. Keller
語源…ニレ属の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Mycena cyanorrhiza
同じViscipelles節に含まれる
樹皮に生息することがある
子実体の全体的な丈が類似している
担子胞子が楕円形
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりアメリカニレではなく針葉樹などに生じる
本種と異なり材に生息することがある
本種と異なり襞縁部がゼラチン質の糸状で分離可能である
本種と異なり柄基部が青色である
本種より担子胞子の幅が僅かに狭い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Mycena pseudocyanorrhiza
同じViscipelles節に含まれる
担子胞子が楕円形
本種と異なり樹皮ではなく地上、草地、シダ、コケ、小枝などから発生する
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり襞の枚数が9–12(–14)ではなく12-16である
本種と異なり襞縁部がゼラチン質の糸状で分離可能である
本種より柄のサイズが大きい
本種と異なり柄基部表面が青色粉状でない
本種より担子胞子の幅が広い
本種と異なり担子胞子が類球形である
Mycena pachyderma
同じViscipelles節に含まれる
同じニレ属植物に生じる
柄基部が青色でない
襞縁部がゼラチン質の糸状に分離可能でない
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国ではなくフランス、ベルギー、ドイツ、イタリア、スペインなどに分布する
本種と異なりヤナギ属植物に発生することがある
本種より子実体が淡色である
本種と異なり傘が灰色~灰褐色ではなく白色~淡灰色
本種より柄が短い
本種と異なり柄が灰色~灰褐色ではなく白色~淡灰色
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子が楕円形ではなく球形~類球形
本種より柄シスチジアが短い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Mycena amicta(アオミノアシナガタケ)
北米に分布する
生息環境が一見類似している
子実体の丈が一見類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり材に生息する
本種と異なり傘がしばしば青色である
本種と異なり柄基部が青色である
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Mycena subcaerulea
北米に分布する
生息環境が一見類似している
子実体の丈が一見類似している
本種と異なり材に生息する
本種と異なり傘がしばしば青色である
本種と異なり柄基部が青色である
Mycena pseudocorticola
北米に分布する
立ち木の樹皮に生息する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりSupinae節に含まれる
本種より子実体の丈が典型的には低い
本種と異なり傘の表皮がゼラチン質で分離可能という特徴を欠く
本種と異なり担子胞子が球形~類球形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Mycena corticola
北米に分布する
立ち木の樹皮に生息する
本種と異なりSupinae節に含まれる
本種より子実体の丈が典型的には低い
本種と異なり傘の表皮がゼラチン質で分離可能という特徴を欠く
本種と異なり担子胞子が球形~類球形
Mycena corticalis
北米に分布する
立ち木の樹皮に生息する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりSupinae節に含まれる
本種より子実体の丈が典型的には低い
本種と異なり傘の表皮がゼラチン質で分離可能という特徴を欠く
本種と異なり担子胞子が球形~類球形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Mycena meliigena(キノボリクヌギタケ)
北米に分布する
立ち木の樹皮に生息する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりSupinae節に含まれる
本種より子実体の丈が典型的には低い
本種と異なり傘の表皮がゼラチン質で分離可能という特徴を欠く
本種と異なり担子胞子が球形~類球形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Mycena supina
北米に分布する
立ち木の樹皮に生息する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりSupinae節に含まれる
本種より子実体の丈が典型的には低い
本種と異なり傘の表皮がゼラチン質で分離可能という特徴を欠く
本種と異なり担子胞子が球形~類球形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される